オフィスの紙ゴミは産業廃棄物になるのか

オフィスで毎日出るゴミのなかでも、もっとも多いのが紙ゴミではないでしょうか。コピー用紙をはじめ、書類や資料など、毎日の業務で多くの紙が使われています。
では、これらは産業廃棄物として処理する必要があるのでしょうか。

産業廃棄物として定められているゴミのなかには、「紙くず」という分類があります。
ただし、ここにはある特定の事業活動によって発生した紙ゴミしか当てはまりません。

その業種として挙げられているのは、パルプ製造業、製紙業、紙加工品製造業、出版業、製本業、印刷物加工業建設業、新聞業、そして建設業です。
そのなかでも、建設業については工作物を新築するか改築、あるいは除去したときに出た紙くずのみ。
新聞業では、新聞巻き取り紙を使用して印刷発行を行ったときに出た紙くずのみ。出版業では、印刷出版のさいに出た紙くずのみと、かなり細かい内容が規定されています。

つまり、たとえ出版業のオフィスであっても、コピー用紙や資料などで出た紙ゴミは、あくまで事業系一般廃棄物というあつかいになるわけです。
ですから、オフィスで出た紙ゴミが産業廃棄物かどうかを判断するには、まず自社の業種を確認する必要があります。
さらに、その紙ゴミの発生した原因が、特定の事業内容からなのかどうか、という点もチェックしなければいけません。

基本的には、事務所などで出る古新聞や古雑誌、そしてダンボールや牛乳パックなどは、一般廃棄物として処理したり、あるいはリサイクルに回してもかまわないことになります。
ただし、ポリ塩化ビフェニル(PBC)が染み込んでいる紙くずについては、どのような業種でも産業廃棄物としてあつかうことになるので気をつけてください。

このPBCというのは、1953年から製造されるようになった合成油のことです。絶縁性や不燃性などの便利な性質から、
トランスやコンデンサーなどの電気機器をはじめとして、さまざまな場面で用いられてきました。
しかし、1968年にカネミ油症事件で多くの食中毒者を出し、それがきっかけで4年後には製造がすべて中止されました。

しかし、現在でもまだ使用された機器などが残っているため、2001年にはPCB廃棄物の処理を推進するための法律が施行されました。
したがって、現在ではその油が染みた紙についても、産業廃棄物として適正な処理を行わなければいけなくなったわけです。

ちなみに、これは廃プラスチック類、木くず、繊維くず、金属くず、陶磁器くずなどでもすべて同じあつかいです。
オフィスで紙ゴミをあつかうさいには、このような点に注意して、なるべくゴミそのものを減らすことに努力しましょう。